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人類史上最大級の不正を甘んじて受け入れたキリストの意図。

おはようございます。rieruです。

rieruは刑事ドラマが好きである。刑事ドラマで盛り上がる話の一つは警察の不正である。最終話に近づくと主人公か内部組織の不正の隠蔽に気付いて最終話でそれを追求するという構成の連続ドラマは良くある。本来正しくあるべき人間が不正を、それを正されるというストーリーには視聴者の快感がある。それ故に刑事ドラマは似たような構成になる。しかし、そのようなドラマに需要があるのは現実には正されない不正という現実があるのではないか。ドラマになるような重大事件ではないにせよ、日常では本来こうあるべきと思われる事が行われないという現実は多々ある。だからこそ、それが正されるドラマを人が見たくなる。

聖書の中には人類史上最大級の不正が書かれている。それはキリストが十字架で死刑にする決定をした裁判である。下記の通り、裁判官であるピラトはキリストに死刑に当たる罪はないという事を知っていた。しかもそれを何回も主張している。

「「おまえたちは、この人を民衆を惑わすものとしてわたしのところに連れてきたので、おまえたちの面前でしらべたが、訴え出ているような罪は、この人に少しもみとめられなかった。 ヘロデもまたみとめなかった。現に彼はイエスをわれわれに送りかえしてきた。この人はなんら死に当るようなことはしていないのである。」
‭‭ルカによる福音書‬ ‭23:14-15‬ ‭口語訳‬‬
https://www.bible.com/1820/luk.23.14-15.口語訳

「ピラトはイエスをゆるしてやりたいと思って、もう一度かれらに呼びかけた。 しかし彼らは、わめきたてて「十字架につけよ、彼を十字架につけよ」と言いつづけた。 ピラトは三度目に彼らにむかって言った、「では、この人は、いったい、どんな悪事をしたのか。彼には死に当る罪は全くみとめられなかった。だから、むち打ってから彼をゆるしてやることにしよう」。」
‭‭ルカによる福音書‬ ‭23:20-22‬ ‭口語訳‬‬
https://www.bible.com/1820/luk.23.20-22.口語訳

しかも、ピラトは下記の通りなぜ訴えられているかも知っていた。キリストが訴えられた理由は嫉みであり、確信犯で亡き者にされようとしていた。

「彼らがイエスを引きわたしたのは、ねたみのためであることが、ピラトにはよくわかっていたからである。」
‭‭マタイによる福音書‬ ‭27:18‬ ‭口語訳‬‬
https://www.bible.com/1820/mat.27.18.口語訳

それでもキリストは十字架という死刑に処せられた。その理由は民衆が暴動になりそうだったからというものだった。

「ピラトは手のつけようがなく、かえって暴動になりそうなのを見て、水を取り、群衆の前で手を洗って言った、「この人の血について、わたしには責任がない。おまえたちが自分で始末をするがよい」。」
‭‭マタイによる福音書‬ ‭27:24‬ ‭口語訳‬‬
https://www.bible.com/1820/mat.27.24.口語訳

まさにこれは人類史上稀に見る不正だった。そして、この不正は刑事ドラマのように正される事なく、死刑は執行された。しかし、キリストはその不正を甘んじて受け入れた。キリストにこの裁判をひっくり返す力がなかったわけではない。ヨハネの福音書の18章を見ると、キリストを捕らえようとして集まった人に対しキリストが、一言言葉を発すると捕らえようとしてきた人達が地に倒れた事が書かれている。キリストが神としての力を発揮すれば不正の裁判をひっくり返す事など簡単だった。だが、それをしなかった。それは人類の罪の償いをするという目的があったからだ。贖いのためにはキリストの命が必要だった。人の罪のために自分の命を神に捧げる舞台として十字架が必要だった。だからこそキリストは、十字架刑を決める裁判が不正だったとしてもそれを受け入れたのである。

十字架の意味については本記事だけでは足りないので後日また書きたいと思う。

rieru

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