寄付文化と聖書の教え

おはようございます。rieruです。

唐突だが、日本は寄付文化の乏しい国である。それに対して、アメリカは寄付文化が強く根付いた国である。日本は90年代後半からアメリカ型の自己責任と格差容認のアメリカ型の社会に進んでいるいるが、アメリカの寄付文化についてはあまり導入されていない。その一つの背景にはアメリカがキリスト教国だからという理由があると思われる。日本でもボランティアで教会が炊き出しを行う事は良く知られているが、聖書の中にも「貧しい者に分け与えるべき」が教えられている。まず、初期の教会では下記の通りクリスチャンが自分の持ち物を売り払って共同生活をしていた。そして乏しい者がなかったと記されている。

「信じた者の群れは、心を一つにし思いを一つにして、だれひとりその持ち物を自分のものだと主張する者がなく、いっさいの物を共有にしていた。 使徒たちは主イエスの復活について、非常に力強くあかしをした。そして大きなめぐみが、彼ら一同に注がれた。 彼らの中に乏しい者は、ひとりもいなかった。地所や家屋を持っている人たちは、それを売り、売った物の代金をもってきて、 使徒たちの足もとに置いた。そしてそれぞれの必要に応じて、だれにでも分け与えられた。」
‭‭使徒行伝‬ ‭4:32-35‬ ‭口語訳‬‬
https://www.bible.com/1820/act.4.32-35.口語訳

次に、信者の具体的な教えとして、貧しい信者に物を分け与えるべき事が教えられている。(下記の箇所に、「兄弟、姉妹」という言葉が出て来るが、これは血のつながりのある人という意味ではなく、男性のクリスチャンと女性のクリスチャンという意味である。この表現の意味はクリスチャンは皆、立場として神の子であるという事に由来する。)

「ある兄弟または姉妹が裸でいて、その日の食物にもこと欠いている場合、 あなたがたのうち、だれかが、「安らかに行きなさい。暖まって、食べ飽きなさい」と言うだけで、そのからだに必要なものを何ひとつ与えなかったとしたら、なんの役に立つか。」
‭‭ヤコブの手紙‬ ‭2:15-16‬ ‭口語訳‬‬
https://www.bible.com/1820/jas.2.15-16.口語訳

更には、身寄りのないやもめを教会が生活の支援をすべき事も教えられている。

「やもめについては、真にたよりのないやもめたちを、よくしてあげなさい。

女の信者が家にやもめを持っている場合には、自分でそのやもめの世話をしてあげなさい。教会のやっかいになってはいけない。教会は、真にたよりのないやもめの世話をしなければならない。」
‭‭テモテへの第一の手紙‬ ‭5:3, 16‬ ‭口語訳‬‬
https://www.bible.com/1820/1ti.5.3,16.口語訳

アメリカの寄付文化というのはこうした聖書の教えを元にできた部分があるので、同じ信仰的土台がない日本ではアメリカ型の社会を目指すとしても、寄付文化の方は浸透し難いという面があるように思う。

ただし、聖書が直接教えているのはクリスチャンの間で具体的な助けとして分け与える事であって、クリスチャンでない人へ寄付をすることではない。モチロン、隣人を愛する範疇でクリスチャンでない人を助けることは大切である。しかし、聖書の教えの中でクリスチャンへの助けとそうでない人への援助に濃淡がある事はクリスチャンは注目しなくてはならない。rieru的にはその理由はクリスチャンでない人にクリスチャンが最もなすべき事が福音伝道であるからだと考えている。福音によって人が救われないならば、永遠の裁きが待っている。貧しい人肉体のいのちが分け与える事によって助かるとしても、肉体の命の死後、永遠の滅びに至るとしたら、その援助は無駄になる。

「たとい人が全世界をもうけても、自分の命を損したら、なんの得になろうか。また、人はどんな代価を払って、その命を買いもどすことができようか。」
‭‭マタイによる福音書‬ ‭16:26‬ ‭口語訳‬‬
https://www.bible.com/1820/mat.16.26.口語訳

上記の言葉を基準とすれば、クリスチャンがクリスチャンでない人へなすべきはまず最初に福音伝道であり、具体的な援助はその次である。モチロン、今すぐ死にそうな人に食べ物を分け与えて生き延びるなら福音伝道の機会を確保する事に繋がるのだから、クリスチャンがなすべき事の範疇だ。だが、あくまでも福音伝道が本体であり、それを忘れて慈善活動だけに膨大時間を費やし、福音伝道が疎かになるのはクリスチャンとして本末転倒である

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